苔花堂古本目録・内澤旬子・世界屠畜紀行・解放出版社

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世界屠畜紀行
価格 ¥1,500
内澤旬子・世界屠畜紀行・解放出版社
執筆者 内澤旬子
出版社 解放出版社
刊年 2008(平成20)年
状態 重版 カバー 帯
目次 -見たい 知りたい 肉のつくりかた アメリカ、イラン、インド、エジプト、韓国、チェコ、モンゴル、東京、沖縄・・・見てきました「動物が肉になるまで」 屠畜場イラストルポ(帯文) 「食べるために動物を殺すことを可哀相と思ったり、屠畜に従事する人を残酷と感じる文化は、日本だけなの?」屠畜という営みへの情熱を胸に、アメリカ、インド海外数カ国を回り、屠畜現場をスケッチ!! 国内では東京の芝浦屠場と沖縄をルポ。「動物が肉になるまで」の工程を緻密なイラストで描く。(紹介文)

17章構成

第1章 韓国(カラクトン市場の屠畜場(知らなかった白丁差別/韓国人は焼き肉が好き?/牛の脊髄の味/カラクトンの屠畜場へ/電気ショックで叫ぶ豚)、マジャンドンで働く(ソウル最大の肉市場/韓国BSE騒動/マジャンドンで将来設計/結婚相手はエリートと/両班が編み出した宮廷料理/肉はたまに食べるだけ/恐るべしモンゴル軍)、差別はあるのかないのか(差別は昔の話か/儒教と牛肉/牛を昇天させる「神の杖」/「今はない」ということば/朝鮮戦争で消えたなんて)、

第2章 バリ島(憧れの豚の丸焼き(屠畜なぞ「朝飯前」/バリヒンドゥー教徒と牛/バビグリン屋の仕事/ココナツの殻で剃毛/油垂らして回る豚/黄金豚は朝焼けに輝く)、満月の寺院でみた生贄牛(どんどん豚へ着火/宗教タブーはあるけれど/「殺す」じゃなくて「切る」/祭りと生贄/トゥリマカシ・バビ/命をもらう責任/東京のマンションで鶏をつぶす)、

第3章 エジプト(カイロのラクダ屠畜(胎児に遭遇/神様がくれた仕事/中東にも豚がいた/公務員と肉屋)、ギザの大家族、羊を捌く(4階の部屋で「放牧」/エジプト人家庭の中で/血の手形は捌いた徴/兄嫁は頭料理が得意/異文化の溝を埋めるのは)、

第4章 イスラム世界(イスラム教徒と犠牲祭(「怖い」の違い/シーア派の屠畜方法/そもそも犠牲祭とは/イスラム世界で暮らす日本人/犠牲祭は残酷か)、

第5章 チェコ(屠畜と動物愛護(ヨゼフ・ラダが描いたザビヤチカ/社会主義と豚/「虐待リポート」番組/大規模屠畜場は残酷か)、ザビヤチカ・豊穣の肉祭り(ロスチャの腕前/はじめて知った豚のアレ/肉屋はお金持ち/資本主義社会で生き残るために)、

第6章 モンゴル(草原に囲まれて(食べることは命をもらうこと/社会主義時代の遊牧民/凍った羊を背負って/草原が育てた感覚/とびきりの羊肉を世界へ)、モンゴル仏教と屠畜(羊を食わねば生きていけない土地で/殺生戒を超えて/転がる生首に驚きながら/羊は天からの贈り物/チャンサンマハ草原の香り)、

第7章 韓国の犬肉(dr.ドッグミートの挑戦(虐待に負けるな/ネットで犬肉を販売/抗議にも負けず、売上倍増/世界に名だたるdr.ドッグミート/犬肉のダイエット効果/モラン市場で食肉犬と対面/「犬白丁」ということば/滋養あふれる犬料理)、

第8章 豚の屠畜 東京・芝浦屠場(肉は作られる(肉のジョーシキ/ストレスが味を落とす/頭の重み)、ラインに乗ってずんずん進め(種豚と去勢豚/と畜検査もまた重労働/ホッグマシンで皮を剥け/枝肉の完成)、それぞれの職人気質(ここに入ったら肉が食える/女性作業員に聞く/茶髪の職人魂/知らない奴にどう思われようが)、すご腕の仕事師世界(Hさんの修行時代/ショリショリとナイフ捌きが伝わって/「分け前」と「タダ働き」/今橋龍一さんの手技/「見て盗む」には早すぎる!/職人技と近代化の狭間で/屠場と差別)、

第9章 沖縄(ヤギの魔力に魅せられて(家畜をつぶしておもてなし/豚がつなげるトイレと屠畜/ヤギ食にまで抗議/甘くとろける睾丸の刺身/ヤギ屠畜は名護まで)、海でつながる食肉文化(皮も食べる沖縄の豚/豚をつぶす啼き声が食欲をそそる/犬も猫も食べた/舟に乗った家畜)、

第10章 豚の内臓・頭 東京・芝浦屠場(豚の内臓と頭(ひとつながりの内臓から/赤モノと白モノ/食感にこだわる腸の仕上げ/頭捌きは丁寧かつ迅速に)、

第11章 革鞣し 東京・墨田(革鞣しは1日にしてならず(豚革に惚れ込んで/まちの中は皮革工場がたくさん/原皮が運び込まれて来た/革が青くなる、クロム鞣し/染色は緻密に粘り強く/全身筋肉痛のハードワーク/脂から油へ/木下川という土地で)、

第12章 動物の立場から(おサルの気持ち?(かわいそうと動物福祉/人間は肉を食べる生物である/動物の要求を知り、応える/感情はなくても情動はある/「丁寧」に食べる/決めるのは社会、つまり私たち)、

第13章 牛の屠畜 東京・芝浦屠場(超高級和牛肉、芝浦に結集(食の安全を言うなら/屠畜頭数日本一/係留所からノッキングへ/気合と技術のピッシング/中身を肉につけない工夫/頭の行方)、枝肉ができるまで(自分の睫毛かと思ったら/重い牛を安全に吊るす/危険部位・脊髄をしっかり吸引/大型マシンで皮剥き/内臓がもりもり出てくる/牛の人工授精最前線/枝肉の誕生)、BSE検査と屠畜(食肉衛生検査/BSE検査、はじめから終わりまで/スクリーニング検査でふるいにかける/陽性が出た場合)、

第14章 牛の内臓・頭 東京・芝浦屠場(内臓業者の朝(内臓の熱気に包まれて/脂肪の中に渦巻く大腸/内臓にも番号をつけて/複雑多岐な白モノ処理/ほほ肉捌きにホレボレ/BSE検査に対応して/夜明け前から作業)、

第15章 インド(ヒンドゥー教徒と犠牲祭(肉を忌避するヒンドゥー教徒/在日インド人と肉食論争/通訳はヒンドゥー教徒/牛の犠牲は禁止/着飾った羊の行く先は/祈りのことばとともに喉を切る/犠牲の羊はひっそりと)、さまよえる屠畜場(驚きの大屠畜場/8割が闇営業/貧乏ではないけれど/ガジプールへの移転/ゴミの丘のふもとに食べ物市場が!/IT大国に残る不浄観)、

第16章 アメリカ(屠畜場ブルース(大嫌いな国、アメリカへ/大屠畜場見学ツアー/最低の仕事/屠畜工程の衛生対策/安い、早いの裏側で/やさしく殺して/カスタムキル-店の裏で捌く/今も健在、カウボーイ/数万頭規模での個体管理)、資本主義と牛肉(屠畜を英語で言うと/牛糞まみれ、太もも美人/一方、北部の消費者は/オーガニックビーフがある/貧者の肉)、

終章 屠畜紀行のその後(ヤンさんとの再会/屠殺と屠畜の間で/獲物と死体)/

あとがき/主要参考文献一覧


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