苔花堂古本目録・斎藤昌三・少雨荘書物随筆・国書刊行会

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少雨荘書物随筆

価格　¥8,500

執筆者　斎藤昌三／山口昌男・監修／山口昌男、松岡正剛・解説対談／川村伸秀・註、解説／吉野作造、木村毅、宇佐美不喚楼、柳田泉、岩本柯青・「少雨荘断面観」執筆

出版社　国書刊行会　知の自由人叢書

刊行年　２００６（平１８）年

状態　初版　７２５頁　函　帯

目次　－生涯書物を愛でて已まなかった著者が語る興味尽きない書物談義の数々。少部数限定版のため一般にはほとんど目に触れる機会のなかった書物随筆集３冊（『書痴の散歩』『書淫行状記』『紙魚供養』）をまるごと収録。（帯文より）

　　－凡例／
書痴の散歩（５部３３章５７篇・付杖の影（少雨荘断面観））－
　　門前にて（序に代へて）／
　　第一杖（大谷崎の処女小説－学童時代の谷崎潤一郎氏、いわゆる半世紀雑誌考、鏡花全集の決算、露伴子の『艶魔伝』と『水上語彙』、初版『ふらんす物語』に就て、文士劇嚆矢の台本、漫画家ビゴーのこと、短命な外字新聞－ビゴーの一文献、『西哲夢物語』の陰影、新聞条例伺書、政治家の作った新体詩、等閑にされた新体詩資料）／
　　第２杖（装釘界の追想（現代装釘本の創め、装釘に奉仕した書肆）、新聞紙上の装釘文献、閑却されている装釘家、紅葉山人と装釘、漱石山房と装釘、讃美すべき装幀と書肆、装釘自賛、蔵書票漫談）／
　　第３杖（書物徒然草、淫書家の思出、古本目録の悲喜劇（古本の余徳、目録買ひの失敗、古本屋も新刊に注意のこと）、机辺風景（叢書『夏木立』と美妙斎、『イワンの馬鹿』と『牛岳遺事』、『今浄海六波羅譚』、文壇モデル問題、「我楽多文庫」事件、挿絵に因る筆禍本－大正昭和期、全集と逸文、書誌「書物往来」の本家争ひ）、芭蕉の木像）／
　　第４杖（故人追想録（淡島寒月翁、噫五猫庵例外、関口鎮雄君を憶ふ、余の見た魯庵翁、エロ文献の探訪記者放翁、曽我部一紅十周年）／
第５杖（現代艶本潜衆、保証の限りに非ず（人間の精、フエルトの原料、粋な達示）、南海諸港軟船洲（みんなみのみなとはなし）（合法的な臨検、現代の博多小女郎、化し得ない狐、トーキーの罪、赤帽芸者）、処女風景のエロス、性の祭礼風景（豊念祈願の祭典、男性美の裸体祭、生殖を祈る尻叩き、縁結びの現代化）、お尻まくり考、与太徒然草）／
　　杖の影（少雨荘断面観））（吉野作造「斎藤昌三観」　木村毅「明治文学研究のターニングポイント」　宇佐美不喚楼「彼と我」　柳田泉「少雨荘主人に就て」　岩本柯青「好々爺斎藤昌三氏）／

書淫行状記（３部１６章６６篇　－
　　明治文化相（明治綺書解題（ベリンスキーの芸術論、十二の石塚、東京現住著作家案内、横浜吉原細見記、横浜新誌初編、谷間の姫百合絵番付、張嬪、其粉色陶器交易・鞋補童教学、日本美談、群芳綺話）、明治前の横浜（日本の貞操帯、国際的情死、「喜遊考」に就いて」、横浜開板の通俗英語）、長谷川二葉亭年譜）／
　　書痴徒然草（装幀界の一考察、装幀の話（装幀型式の変遷、著者の体質と装幀、装幀から見た作家、作家にして装幀家、装幀から見た画家）、装幀徒然草（包装函の始め、下手趣味本、装釘異聞、近刊装釘雑感、少雨荘装釘記、少雨荘の背景）、『阿難と鬼子母』の装幀、書痴漫録（限定版一号本、所謂因縁本、詩歌書の装幀、詩歌書の発禁、蔵書票の貼用別、校正、柳北仙史の戯筆、古書目録の明治本、書目外の書物、追悼録瞥見）、蔵書票の話（序説、目的、印と札の相違、製作上の注意、その種別、貼付の位置、約束的図案、その発達史、日本のエキス・リブリス、蒐書趣味、書物外の蔵票、結び）／
　　湘雨窓雑記（小島烏水老－烏水さんとの今昔、淡島寒月翁－梵雲庵雑話に就いて、平福百穂画伯－水面の微震、スタール博士－記念碑の主旨、湘雨窓漫筆（同名異人、雅号、我が家、子供、舌禍、此一戦、枕固めの唄、楯の両面、大江戸の飛行機）、手紙（故人の手紙、ふるい手紙）、斎藤昌三著編書目録、後記）／

紙魚供養（４部１８章８２篇　
　　序／
　　春供養－主として明治文献を語る（文芸雑誌の興亡、装釘界に印象を残した出版元、明治大正歌書の装釘、言文一致文献としての『民権自由論』、松浦翁の『木片勧進』－附翁の年譜、明治大正時代文学書誌（第一　明治期、第二　大正期）、雑誌「以良都女」文学年表、旧横浜を語る－戯作者の見た、横浜名物チヤブ屋の歴史（チヤブヤの語源、チヤブヤの起源、発展と変遷、取締上の妙計、彼女等の今昔、現今のチヤブヤ）、『横はまお髭都々逸』解題）／
　　夏供養－雑篇・漫筆（湘雨窓漫録（五十版以上の明治本、古雑誌の狂騰、時代の影『閨妻学』、書痴漁書記、掘出し物、装画の新機軸、処女礼讃、造化機と出版史、古雑誌の塹壕、読書余徳、装釘私語、「新小説」の挿絵画家、東京の昔話、逍遙博士と『熱海の栄』）、尊重すべき明治大正本（国尽富士の麓、ウールセイ氏古今社会党沿革説、虚無党退治奇談、露国虚無党事情、自由定綱財産平均論、豆本訳書三種、滑稽新体詩歌、狂歌彌左免乃伽、狂人譚、復軒雑纂、ゝ山存稿、後狩詞記、兆民文集、地方文芸史、淪落の女、猿論語、是でも武士か、貧乏と恋と、引かれものの唄、仙湖遺稿集、弁護士大安売）、古書界漫談、独りよがり（１・自己狂味、２・旅の思ひ出）、笑へぬ草履）／
　　秋供養－故人を語る（逍遙先生、岳紅の遺績）／
　　冬供養－序跋抄録（序文抄（『性的神の三千年』『変態崇拝史』『変態蒐癖志』『蔵書票の話』『蔵書票の話』再版『書痴の散歩』『書国巡礼記』『書淫行状記』『末津睦花』七編－五猫庵例外に代り『現代日本文学大年表』『現代筆禍文献大年表』『倭刊聚葉』顔のない芸者（『芸者通』序））、跋文抄（『共古随筆』『紙魚繁昌記』（普及版）の後に『読書放浪』『紫煙の人々』『西園寺公望』『閑談の閑談』『野客漫言』『梵雲庵雑話』『成簀堂閑記』『痴人の独語』『涓滴不喚洞』『河童陸獣誌』）／

註（川村伸秀）、川村伸秀・解説「斎藤昌三展望」、解説対談・山口昌男、松岡正剛「斎藤昌三と月の文化」、斎藤昌三略歴

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